第1話
カメのプログラミング教室!?

幼少期の「土台」づくりが大切!
もうすでに仕事は奪われている?
こんにちは。「ながらスティームラボ」代表の右高です。
今日はSTEAM教育についてお話したいと思います。ここ数年のテクノロジーの進展はめざましいものがありますよね。近い将来、人間がやっている仕事の多くをAIやロボットが担うことになると言われています。でも実は、私たちの仕事はもう既に奪われ始めているとも言えます。
米国では、ご存じの通りグーグルやアマゾンなどの巨大IT企業が台頭しました。これらの企業はテクノロジーを駆使して大きな需要を生み出しています。
しかし一方で、その雇用者数はかつての自動車産業と較べると9分の1しかないそうです。その煽りを受けて中産階級だった白人は、どんどん仕事を奪われました。そんな人々の支持を受けた今のトランプ政権は、テクノロジーの進展が生み出したとも言われています。
日本でも、2020年からの教育改革で知識社会が進むと米国で起った波が近い将来日本にも押し寄せて来るかもしれず、強い危機感を抱かざるを得ません。
STEAM教育ってなに?
海外の教育分野では、様々な取り組みが既に本格化しています。
米国では、当時のオバマ大統領が2011年にSTEM(ステム)教育を国家戦略に位置付け、力強く推進しました。そんな流れの中で、今注目されているのが、STEM教育をさらに進化させたSTEAM(スティーム)教育です。
STEAM教育は、理数系と芸術分野の両方をバランスよく学ぶことを重視する教育方法。これからの時代を担い、創造できる子どもたちを育てることを目指しています。理数系教育やプログラミング教育に力を入れるSTEM教育は、先ほども述べたように格差社会を助長する側面もあり、それらの問題解決には新たな発想力で時代を創造する能力が必要です。
後から追加された芸術の「A」には、想像力豊かに未来を創造し、表現するということが含まれています。
右脳と左脳をバランス良く育てる
今、STEAM教育を実現する中で必要なことは何だろうと考えたときに、私は幼少期からの体験が重要だと考えました。幼少期の子どもは、元々とても自由な発想を持っていますよね。
でも、普段色々な子どもに接していると小学校に上がってから徐々に考えが硬くなっている印象を受けることが多いんです。答えを正確に導き出す事を求められすぎて左脳ばかり使う傾向があるのかもしれません。
そこで幼少期から想像力や発想力を育み、右脳も意識的によく使うことによって、バランスの良い柔らかな考え方を育むことが大切だと思い到りました。先を見通せない21世紀を柔軟に生き抜くには、このような幼少期の「土台」づくりがもっとも大切だと思っています。
第2話
プログラミングをやると算数が伸びる!?
「楽しい!」は、こどものセンサー
先を見通せない21世紀を柔軟に生き抜くには、このような幼少期の「土台」づくりが大切です。今回は、その土台づくりに欠かせないと思っていることをお伝えしたいと思います。
「楽しい」は学びの原動力
幼少期の「土台」づくりに欠かせないもの、それは楽しむことです。
楽しいという気持ちは、その子にとってのセンサーです。今、これがやりたい。これが楽しい。この楽しいという感情が、好奇心などにつながりその子に必要な学びとしての大切な原動力となります。
例えば、Amazonの創業者ジェフ・ベゾスやGoogleの共同創業者セルゲイ・ブリンとラリー・ペイジ、そしてFacebookの創業者マーク・ザッカーバーグなど現代を代表するテクノロジー企業の創業者たちは、幼少期にモンテッソーリ教育を受けていたことが有名です。
そのモンテッソーリ教育もこども達が自発的な活動に好きなだけ取り組むことを尊重していて、好奇心の赴くままにこどもが自ら成長しようとするのを手伝うことが特徴だと言われています。モンテッソーリ教育では敏感期というそうですが、「ある特定の機能」を成長させるために「特別な感受性」を持つことに注目しています。
マーク・ザッカーバーグは、10代の頃に新しいことが好きな彼の父親が当時珍しかったパソコンを買ったことがきっかけでプログラミングが好きになりました。彼の父親は本気で興味を持ったことは全力で応援する方針だったため、プログラミングの家庭教師までつけてくれたそうです。そして楽しいというセンサーに反応したマーク少年は、見事プログラミングの敏感期にハマりその後の成長の土台となったのです。
日頃から成長ポイントを観察しよう!
ひとりひとりのこども達をよく観察しているとあるときに急に関心を持ち始める時期があるのがわかります。その時にすかさずその環境を用意するということが「土台」づくりに必要なことではないでしょうか? そんなこども達は好奇心を刺激されながら、楽しく学ぶことによって自発心も育っていきます。日頃からよく観察することを心掛けたいですね。
第3話
プログラミングにはデザインもいるの!?
こどもの個性がAIに打ち勝つ!?
今後、さらに加速するテクノロジーの進化
今年に入って世の中を揺るがしている新型コロナウイルスですが、これによって、これまで考えられていたより、新しいテクノロジーが社会に実装される速度がとても早くなっています。一説によれば、二年は縮まったのではないかと言うことです。例えば、昨年から普及が始まったキャッシュレス決済が良い例ですね。コロナ禍において密接を避けるとなるとやはり接触しないキャッシュレス決済は便利だけではなく安心も担保するものとなりました。
今までと真逆な人材が求められていく
現代は、ウイルスの流行だけでなく、SDGsに掲げられているように環境問題や経済格差問題が山積しています。これらを解決するには、今までの方法では通用しないことが多く、従来の詰め込み型教育では対応できないことが明らかになってきました。決められた事をしっかりやるというような仕事は、機械が最も得意とする所なので、機械に任せてしまって良いのです。そして、今までにない発想で物事を推し進める必要が出てきました。それには、人とは違うことが価値となります。今までの当たり前が価値ではなくなるのです。
それぞれの個性こそ、創造の源
デザイン思考という言葉をご存知でしょうか?デザイナーがデザインを行う過程で用いるアイデア生み出す手法を指す言葉です。何もないところから新たに価値を生み出す時に適していて、昨今あらゆる仕事においても取り入れられています。そこで役に立つのが、クリティカルシンキングです。批判的思考とも言われ、物事を一つの視点だけではなく違った視点を持つことが大切です。その思考において重要になってくるのが人と違う個性です。それは、人とは違う視点を生み出します。それこそがこれから必要なものなのです。
もともと幼少期には一人として同じ子どもはいません。それぞれの子どもが持っている個性を失うことなく育んでゆく。そこにこれからの教育の鍵があると思っています。ぜひ、お子さんの本来持っている個性を磨いていきましょう。

右高英一

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